BMW「iX3」先行試乗!EVでも「BMWらしさ」は健在なのか?ワインディング&サーキットで確かめたその走り

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2つのモーターを搭載して4つの車輪を駆動。最高出力は345kW、最大トルクは645Nmに達する。発進も加速も、パワー感は数字から予想したとおり。2.2トンという車体の重さは、いっさい感じさせない。

高速で感心させられたのは、スムーズな走行性能とともに、姿勢制御のすばらしさ。

アクセルペダルを踏み込んでも、ぱっと離しても、フロントが持ち上がったり、逆に前につんのめったりしない。どんな状況でもつねに“フラット”。

コントロール性のよさは「BMWらしさ」のひとつ(写真:BMW)

サスペンションシステムは、オーソドックスな金属スプリングを使っているとのことで、ジオメトリーの見直しとともに、EVの特徴的装備である回生ブレーキの制御を煮詰めた結果のようだ。

路面とタイヤがこすれて起こすロードノイズも、ほとんど聞こえてこない。車型は全長およそ4.7mのSUVだけれど、リムジンのような快適性だ。

運転支援システムにも見るべきものがある。ドライバーの顔と目の動きをモニターするカメラがそなわった。スバルの「アイサイトX」を彷彿させる装備だ。

先行車追従型のアダプティブクルーズコントロール(ACC)で走行中、自分の車線が遅い車両でふさがった場合に役立つ。

ハンズオフ(手放し)に対応するACCがそなわる(写真:BMW)

車線変更したい車線をリアビューミラーで見て、さらにもう一度、同じ方向に顔を向けると、カメラの映像でもって車載コンピューターが「車線変更の意思あり」と判断。

ステアリング支援システムによって、ステアリングホイールを握っていなくても(手放しで走行していられる)、車両はドライバーが見た車線へと自動で移っていく。

前方のディスプレイに表示されるシステムの作動状況(写真:BMW)

車両によってけっこう速度差があるヨーロッパの高速道路では、楽ちんに感じられる。

失望させないドライブフィール

ワインディングロードで味わうドライブフィールは、BMWファンを絶対に失望させない。

なによりいいのは、路面とのコンタクトをしっかり感じさせてくれる、いわゆるダイレクト感のあるステアリングフィールを持っていることだ。

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