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2026年は逃げ場のない金利上昇の痛みに「円安のほうがマシだった」と思い知る・・・「インフレ税」で改善してきた国家財政に利払い負担がのしかかる

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しかし、金利引き上げで円安を止めることができても、それは国民が我慢する相場現象が為替から金利になっただけであり、根本的に何の解決にもなっていない。

日銀が量的引き締め(QT)に踏み切った時点で、いずれはこの展開に至ることは既定路線だったと言えるが、高市政権の誕生を契機に債券市場からのアラームが予想外に早く作動し始めた格好である。

「国民が我慢する相場現象が為替から金利になっただけであり、根本的に何の解決にもなっていない」と述べたが、実際のところ、円安よりも金利上昇のほうが痛みは大きいように思える。

金利上昇のほうが逃げ場はない

円安抑制と引き換えに金利上昇が続けば当然、家計・企業部門の消費・投資意欲は減退するので経済成長も抑制されることになる。円安インフレでは実質所得環境の悪化が消費・投資意欲を減退させていた。原因は違っても、家計部門にとっての結果は同じに見える。

しかし、円安の場合、大企業・輸出製造業や観光産業など追い風となる業種も相応に存在する。家計部門でも外貨建て資産への運用が増えている世相を踏まえれば、それが円安インフレに対する防御壁として機能する面もある。

一方、金利上昇はほとんどの経済主体にとって向かい風にしかならない。

もちろん、利子所得という形で民間部門の所得がかさ上げされることはプラスだが、円安による企業利益の押し上げとこれに付随する株高(の資産効果)と比較した時、特に資産残高の大きくない(住宅ローンも抱える)現役世代はやはり金利上昇が痛みにならないだろうか。

今後、厳密な試算や検証をする必要があるものの、総じて利上げのほうが「逃げ場がない」と感じる層は広いだろう。

痛みの種類が円安から金利上昇に切り替わる、2026年の日本経済は過去3年間よりも一段と厳しい評価が増えそうである。

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