操業開始式典に出席したリオティントのサイモン・トロットCEO(最高経営責任者)によれば、シマンドゥ鉱山の25年内の出荷量はごくわずかにとどまるという。最初のロットの出荷後に鉱山設備、鉄道、港湾などのインフラの全面的なテストを行い、その完了まで3カ月かかるためだ。
その後は段階的に生産量を拡大し、30カ月後にフル稼働に達する目標を掲げている。言い換えれば、シマンドゥ鉱山のフル稼働は28年半ば頃を見込んでいるということだ。
式典出席者の顔ぶれから明らかなように、シマンドゥ鉱山の開発を手がける企業コンソーシアムのメンバーは、英豪資源大手で世界最大の鉄鉱石サプライヤーであるリオティントを除いて、すべて中国系が占める。
具体的には、宝武鋼鉄は中国の鉄鋼最大手、チャイナルコはアルミニウム最大手、魏橋集団は民営アルミ大手、WIGはシンガポールに本社を置く中国系企業で(アルミ原料の)ボーキサイトの海上輸送の世界最大手だ。
鉱脈発見から20年以上も停滞
仮にこれらの中国系企業の参画がなかったら、シマンドゥ鉱山は今も未開発のままだったかもしれない。というのも、1997年にリオティントによって鉱脈が発見された後、同鉱山の開発は20年以上にわたって停滞が続いたからだ。




















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