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〈インタビュー〉国際環境NGOマーケット・フォースのCEOが指摘、「気候変動リスク」への意識や企業価値毀損の可能性について理解がまだ不十分

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――気候変動リスクへの備えという意味で、コーポレートガバナンスの観点から見た問題点についてはいかがですか。

まず重要なのは気候変動リスクは財務的なリスクでもあるということだ。

そのうえで、コーポレートガバナンス上の問題点が顕著に見られる。その一つが、取締役会における多様性だ。スキルやバックグラウンドの多様性が欠如していることが挙げられる。

取締役は執行側をしっかり監督してリスクマネジメントが確実に行われるようにする必要がある。だが、メガバンクや商社、電力会社ではリスクマネジメントが行われていないケースが見受けられる。

われわれがエンゲージメントしている企業は、どこも気候変動リスクに十分な意識を向けていない。企業価値を毀損する可能性について理解が深まっていない。今後も気候変動リスクは財務リスクであるということを指摘し続けようと考えている。

排出量の公表値と実態は合致しているか

――オーストラリアではダーウィンLNGプロジェクトで長年、強い温室効果があるメタンガスが漏洩していたと報じられました。

オーストラリアではかなり大きな問題となっているのに比べて、日本での関心は低いと思っている。このプロジェクトにはJERAがパートナーとして入っている。

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