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「抜かずの宝刀」をついに抜く、東邦相互銀の救済合併に預金保険を発動 90年代「危機の扉」②

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だが、信用機構局長の本間忠世は「これから直面する問題は、そういう次元のものではない」と真っ向から反論した。破綻先の損失が数十億円なら、収益支援でも補填できる。だがバブル崩壊で巨額の損失が出た場合は到底カバーできない。仮に利差1%の収益支援を組むと、1000億円の損失を埋めるのに10兆円の日銀貸し出しが必要になる。もはや預金保険を使う以外に損失の穴埋めはできない、と本間は言った。他局は反論できなかった。

4原則はこのあと役員集会で原案どおり承認された。だが、これを待っていたかのように、ある銀行の危機が水面下で進行していた。不倒神話はすでに崩壊寸前だった。

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