日本の子ども、勉強ができても自信がない…《自律的に学ぶ能力を育てる「自己調整学習」が必要な理由》 "深い学び"を促す先生の問いかけとは?
こうした問いは、生徒にメタ認知を促し、知識を関連付け、構造化するきっかけを与えます。
深い学びは、効果的な学習方略(どのように学ぶか)の獲得と深く関わっています。問題を解くこと自体が目的ではなく、そのプロセスで「どのように考えたか」「なぜその方法を選んだか」「もっとよい方法はないか」を意識させることが重要です。
例えば、生徒の振り返りに対して、「その解き方を思いついたきっかけは何だったの?」「そこで図を書いてみたのは、すごくいい工夫だね」と、結果ではなくプロセスや方略を承認し、価値づけることで、生徒は「学び方」そのものを学ぶようになります。
自律して深い学びができる学習者を育てる
自己調整学習は、「何をどのくらいやるか」という学習量の自己管理にとどまるものではありません。「どのように学び、なぜそう学ぶのか」という学習の質の自己管理にまで踏み込んでこそ、真価を発揮します。
私たちが目指すべきは、「自己調整学習をさせること」ではなく、「自己調整学習を通して、深い学びに至る学習者を育てること」です。その視点を持ち続けることこそ、形式的・表層的な実践を乗り越えるための最も重要なカギとなります。
そして、このような視点で日々の実践を捉え直すことこそが、子どもたちに未来を生き抜くための本物の「羅針盤」を手渡すことにつながるのではないでしょうか。
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