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〈エスコンお膝元の街のリアル〉北海道北広島市は「ボールパーク周辺の独り勝ち」状態から変われるか 最大顧客失った"札幌ドーム"の厳しい現実

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エスコンフィールド建設では、上下水道のインフラ整備などで総事業費が114億7000万円に上った。国や道からの支出を除く62億5000万円は、市の地方債や一般財源などでまかなった。

ファイターズ一色に染まるJR北広島駅(記者撮影)

土地は市が無償で提供し、固定資産税や都市計画税を10年間減免している。さらに総工費112億5000万円の新駅は請願駅として市が整備し、46億円程度を市債や一般財源でまかなう予定だ。標準財政規模が147億円超(2024年度)の北広島市にとって、将来にわたり大きな負担がのしかかる。

それでも川村副市長は、「われわれはファイターズを公共財ととらえており、支援は決して不公平ではない。得られた税収や経済効果はまちの中に還元する。トータルの効果をわれわれや市長がいかに語れるかだ」と強調する。

問題は人口の「質」

球場から1.6km離れた北広島駅周辺では、日本エスコンが複合商業施設「トナリエ」を開発した。このビルの向かいには、地上14階建ての分譲マンションも建てられる。ボールパークの近隣には、大林組が36階建て・約500戸の高層マンションを建設する。

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