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J-REITに4年ぶり新星、「多人数向けホテル」の実力 霞ヶ関ホテルリートの運用会社社長を直撃

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8月13日に上場を果たした霞ヶ関ホテルリート
8月13日に上場を果たした霞ヶ関ホテルリート(撮影:尾形文繁)

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 低迷が続いていたJ-REIT(不動産投資信託)に新星が登場した。8月13日、東証プライム市場に上場する不動産会社、霞ヶ関キャピタル系列の「霞ヶ関ホテルリート投資法人」が新規上場を果たした。既存のビジネスホテルや旅館とは一線を画し、1部屋に多くの人数が宿泊できる「多人数向けホテル」を運用する。
J-REITの上場は2021年6月以来、4年ぶりだ。この間、REIT市場は下げが止まらず、既存銘柄が続々と再編を遂げた。4年ぶりの新規上場はREIT市場の転機となるのか。上場の意義や成長戦略について、運用会社である霞ヶ関リートアドバイザーズの佐藤正弥社長に聞いた。

当初は物流REITを検討

――近年のREIT市場は軟調でした。2023年11月に運用会社を立ち上げてから上場に至るまでに、どんな議論がありましたか。

この数年はJ-REITが厳しく、私募REITのほうが活況だった。それでも上場を目指したのは、スポンサー(霞ヶ関キャピタル)がホテルの開発パイプラインを2000億円以上持っており、それを流動化するには私募のマーケットでは小さすぎるからだ。

個人投資家に対する認知度向上も一因だ。私募REITには機関投資家しか投資できないが、J-REITは個人も投資できる。投資を通じて当社のホテルを知り、泊まってもらえれば稼働率が上がり、投資家へのリターンも増えて良いスパイラルが生まれる。

霞ヶ関ホテルリートのポートフォリオ

当初は物流施設を組み入れたREITを考えていた。だが、金利上昇局面において物流REITのマーケット環境は特に厳しかった。

一方、ホテルはインバウンドの増加もあり好調だ。「多人数向けホテル」がこれから伸びるという確信もあった。そこで昨年12月、ホテルに特化したREITの上場へと切り替えた。

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