中高生の「なりたい職業」不動の1位、《教員は10年連続》人気が衰えぬ意外な背景 夢を持つことを強要する「ドリハラ」には要注意

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なりたい職業を早期に決めることが重要なのではない

大人が子どもに夢を持つよう強要することは、「ドリーム・ハラスメント(ドリハラ)」と呼ばれることもある。

今回の調査結果の発表にあたり、松本氏は「『なりたい職業』があることが学習意欲につながるというケースも多くあることは否定しない」としながらも、「皆が『なりたい職業』を早期に決めなければならないわけではない」と話す。

「昨今の風潮として、『なりたい職業を早く決めるべき』というプレッシャーが強くなっているように感じますが、『なりたい職業』が早期に決まることや、一貫していることが重要なのではありません。むしろ、社会の仕組みや自分の適性をじっくりと探り、さまざまな情報や経験を通じて未来を模索するプロセスこそが、子どもたちの可能性を広げます。学校や家庭では、子どもたちが試行錯誤を重ねながら、自分でその職業に就く価値を判断し、自分らしい基準で進路を選択できるようにサポートしていくことが大切です」

具体的な取り組みとしては、子どもが興味を持っている職業や分野について一緒に調べたり、話し合ったりすることで、進路について考えるきっかけをつくることが望ましいという。また、ニュースや社会問題について意見交換をすることも、子どもが社会とのつながりを意識するきっかけとなるそうだ。

「私たち大人にできるのは、子どもが新しいことに挑戦する際にサポートし、自信を持って取り組める環境を整えることです。教員や保護者の方々には、子どもたちが主体的に進路を模索できるよう、対話を通じて寄り添い、サポートする姿勢が求められると言えるでしょう」

(文:安永美穂、注記のない写真:編集部作成)

東洋経済education × ICT編集部

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。
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