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ルネサスの成長戦略が“息切れ”…連続M&Aが重荷で業績停滞、豪腕・柴田CEOが迎える正念場

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加えて、2021年からコロナ禍での半導体不足も追い風になった。需給が急激に引き締まり、数十%に及ぶとみられる値上げを推進。40%台で推移していた売上総利益率は、安定的に55%を超えるようになった。

この業容が伸び盛りの2022年、ルネサスは「2030年に売上高2倍」「時価総額6倍」という野心的な長期目標を打ち出した。

ところがこの目標を掲げた翌年から、売上高は2024年度まで2年連続で減少。今年に入り四半期ベースでは底打ちの兆しを見せているが、上期は10%減収で着地し、通期でのV字回復は見込みづらい。6月には、2030年の目標を2035年へ先送りすることを表明した。

業績が低迷を続けた背景には、主力としている車載・産業機器向け半導体市場の市況悪化という外部要因が大きく影響している。さらにルネサス固有の問題として、ここ数年で相次いだ買収が、逆に利益を圧迫する要因となっている点は無視できない。

買収社の幹部が相次ぎ退社

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