東京都が女子中高生とSTEM分野で働く女性をつなぐ「Girls Meet STEM in TOKYO」始動の訳 山田進太郎D&I財団と連携しオフィスツアー

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今回行われたイベントで、文理選択についてアドバイスを求めた品川女子学院の生徒に対し、小池百合子都知事はこう答えている。

「文系、理系とはっきり決めてしまうのが日本の空気だと思いますが、私は文系だから、私は理系だからとガチっと決めないで、それぞれがフュージョンというのか……お互いに響き合って答えを出すことが多いので、これからもしっかり悩みながら幅広く勉強していただきたい。

入りたい大学の入試科目によって何を勉強するかを決めるのは現実的な話だと思うが、大学生活だけではなくそのあとのことを考えると、結局残るのは自分が好きなことは何なのかということ。それが、一番の選択肢になると思う。好きこそものの上手なれと言うが、自分の好きなことを中途半端ではなく極めてほしい」

今回のイベントには品川女子学院の生徒が参加

まだ16、17歳という時期に将来につながる選択をするというのは、あらためて考えると本当に難しいことだ。

核家族化や地域との関わりが希薄化する中で、子どもが日常的に関わる大人の数が減っているといわれる。ロールモデルの少なさは、進路選択の幅にも影響するだけに教育現場に求められることも多いが、学校ももはや手一杯だ。そうした中で、社会との接点を自治体や企業主導で増やしていくというのは、今後も期待したいところだろう。イベントの最後に、小池都知事はこう締めくくった。

「東京の最大のポテンシャルは人であり、その半分の女性のポテンシャルを生かすことが東京のプラスにつながっていく。女性活躍の場をより広げて、企業の皆さんにも参加していただき、より女性が活躍する場を確保できる企業と連携を進めている。いくつものロールモデルを作ることが重要で、あちこちで先輩が頑張っている、子育てもやっている、というモデルを増やしていくことが大事だと考えている」

少子高齢化が進む中で、もはや女性の活躍は国全体の課題でもある。人口はもちろん、企業も多い東京で、こうした取り組みが進むことは大きな力になるに違いない。山田進太郎D&I財団も東京を皮切りに、大阪府や愛知県などほかの自治体とも同様の取り組みを進めていくという。

(文:編集部 細川めぐみ、注記のない写真:すべて東京都生活文化局)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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