公益財団法人山田進太郎D&I財団は、中学1年生から高校3年生までの女子(性自認が女性である場合を含む)を対象に、STEM領域の職場体験ができるプログラム「Girls Meet STEM Career」の提供を開始した。

STEMとは、「科学:Science」「技術:Technology」「工学:Engineering」「数学:Mathematics」の頭文字を取ったもの。今回は、中高生女子がSTEM分野でのキャリアを考える機会を提供することを目的としており、全国の企業のオフィスツアー、工場・研究所ツアー、社会人ロールモデル女性との交流会などを予定している。

山田進太郎D&I財団は、中学1年生から高校3年生までの女子を対象に、STEM領域の職場体験ができるプログラム「Girls Meet STEM Career」の提供を開始した
(写真:山田進太郎D&I財団より)

STEM領域への大学進学率が低い日本

日本のSTEM領域への女性の大学進学率は、OECD諸国の中で最低水準の19%(文部科学省「令和5年度学校基本調査」を基に山田進太郎D&I財団算出)。またエンジニアとして活躍する女性の比率も、OECD平均20.0%に対して日本は16.9%(ヒューマンリソシア「IT分野のジェンダーギャップに関するグローバル調査」)と低く、人材の育成が遅れているという。

一方、経団連の調査によれば、理工系女性の採用を増やすと回答した企業は6割を超え、企業からの需要は高まっている。

そこで東日本旅客鉄道、三菱UFJフィナンシャル・グループ、本田技研工業、LINEヤフー、理化学研究所など、16の主要企業・研究機関と連携し、さまざまなSTEM領域の職場ツアーを体験できるプラットフォームを構築。中高生女子が興味・関心に沿った体験を身近な場所で発見し、STEM領域での女性ロールモデルと出会い、好きなことを積極的に選択できるよう支援する。参加費は無料で、学校単位での申し込みの相談も可能だ。

この取り組みの“大学バージョン”も6月にスタートしていて、こちらとあわせて下記の公式WEBページから申し込みができる。

https://www.shinfdn.org/gms

(注記のない写真:8x10 / PIXTA)