情シス涙!パスワードの使い回し、メールの誤送信、デバイス紛失、“サイバー攻撃”まさかの原因は「社員のうっかり」連発

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「シャドーIT」という言葉をご存じでしょうか。情シスの承認を得ずに従業員が独自に導入したアプリケーションやクラウドサービスのことです。情シスにツールの利用許可を求めると何カ月も待たされたり、却下されることがあるため、勝手に使い始めてしまうのです。最新のツールを素早く導入したいという気持ちは理解できますが、シャドーITも大きなセキュリティリスクをもたらします。

シャドーITの危険性は、情シスから「見えない」点にあります。情シスが把握していないツールは、適切なセキュリティ対策が施されておらず、データ漏洩や不正アクセスの入り口となりかねません。

例えば、社員が便利だからとクラウドストレージに機密情報をアップロードし、そのサービスにセキュリティ脆弱性があれば、企業の重要情報が外部に流出する可能性があります。

情シスの承認プロセスは煩雑で時間がかかるという不満はよく聞きますが、その厳格さには理由があります。情シスはサイバー攻撃の最前線で戦っており、企業全体の安全を守るためのガードレールを設けているのです。1人の社員のうっかりした行動が、企業全体に甚大な被害をもたらす事例は少なくありません。

「自分1人くらい大丈夫」が企業全体のリスクに

以上が、情シス担当者泣かせ!社員の「うっかりミス」がもたらす情報漏洩&サイバー攻撃の被害とその対策となります。

情報漏洩やサイバー攻撃の多くは社員の「うっかりミス」から始まります。パスワードの使い回し、メールの誤送信、フィッシングメールへの対応ミス、デバイスの紛失、そして承認されていないツールの使用など、日常的な行動が重大なセキュリティインシデントにつながる可能性があります。

情シスは企業の情報資産を守るため日々奮闘していますが、完璧な防御システムは存在しません。最も効果的な対策は、全社員がセキュリティに対する意識を高め、基本的なルールを遵守することです。

「自分1人くらい大丈夫」という考えが、企業全体のリスクになりかねません。小さな気配りの積み重ねが、会社の情報資産とブランドを守る最大の防御線となるのです。

東洋経済Tech×サイバーセキュリティでは、サイバー攻撃、セキュリティーの最新動向、事業継続を可能にするために必要な情報をお届けしています。
柳谷 智宣 ITライター

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やなぎや とものり / Tomonori Yanagiya

1972年生まれ。1998年からITライターとして活動し、エンタープライズ向けのプロダクトをはじめAI、DX、サイバーセキュリティまで幅広い領域で執筆する。2018年から、NPO法人デジタルリテラシー向上機構(DLIS)を設立し、ネット詐欺の被害をなくすために活動している。

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