採用サイトに「社員の氏名」載せる企業の危うさ サイバー攻撃者が狙う情報、新入社員も標的に
「社員の個人名」を活用するサイバー攻撃者
――多くの企業が公式ホームページや採用サイトに、社員の名前と部署名を記載しています。サイバーセキュリティの観点から、社員個人の情報掲載にはどんな問題がありますか。
危機感なく社員名を掲載している企業が多いですが、そこにはリスクしかありません。サイバー攻撃のパターンにはいくつかありますが、ターゲットのメールアドレスを入手して攻撃を仕掛けるのは常套手段です。
メールアドレスを取得する方法の1つとして、会社のメールアドレスは「名前@ドメイン」がほとんどですから、社員の個人名がわかればある程度推測できます。そこで攻撃者は、企業の公式ホームページや採用サイトを見て、社員の名前を収集するのです。
サイバー被害に遭った企業から相談を受け、被害対応をしている際に多いのは、社長のパソコンが乗っ取られていたケースです。社長は自分の名前を隠しようがなく、メールアドレスを簡単に推測されてしまいます。最も社内の情報を保持していることに加え、ITリテラシーが高くない方も多くいるため、被害に遭いやすいのです
社長や役員をはじめ、自らの情報を対外的に公開している人ほどサイバー被害には遭いやすいので、注意が必要です。


















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