30歳の中国人起業家がアメリカでのIPOを果たし、資産10億ドル以上の富豪「ビリオネア」に仲間入り
張氏は2017年に中国南西部の雲南省で茶姫を創業。甘みの強いタピオカ入りドリンクを主力とする他社と異なり、緑茶やウーロン茶など中国の伝統茶葉を使った高品質なミルクベースのお茶に特化している。
店舗はスターバックスのようなラウンジ風で、一般的なドリンク価格は1杯当たり約2ドルだ。
健康志向の高まりを背景に茶姫は急成長している。張氏は5月のフォーラムで「900年前の古代の製茶技術」を現代技術で復興させたいと語った。
調査会社アイリサーチによると、中国のフレッシュティー市場は、24年の2730億元(約5兆3000億円)から28年には4260億元に拡大する見通し。中でも平均で1杯17元(約330円)の高価格帯製品の市場占有率は19年の11%から昨年は26%に増加した。

茶姫の店舗数は世界で6440店舗余りに上る。その大半は中国国内だが、マレーシア、シンガポール、タイにも展開している。約6270店がフランチャイズで、169店が直営店だ。
だが海外展開には課題もある。マレーシアでは、茶姫のアプリに南シナ海の領有権を巡る中国側の主張が表示され、不買運動が起きた。近日進出予定のベトナムでも、同様の表示を巡る調査が進められている。
投資分析情報サイト「スマートカルマ」の株式アナリスト、シンヤオ・ワン氏は、茶姫はニューヨーク上場によってスターバックスのようなグローバルブランドを目指しているのだろうと指摘。一方で、米中貿易戦争の影響は予想外で、上場のタイミングは難しかったとも述べた。
著者:Filipe Pacheco、Diana Li
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