ビジネスで着ける腕時計「ケース素材で選べ」の訳 高級感、機能性、表現力…時計の個性が表れる

オメガ「スピードマスタームーンウォッチ プロフェッショナル ムーンシャイン™ ゴールド」手巻き、18Kムーンシャインゴールド、ケース径42㎜。¥6,578,000。写真右上:アポロ11号による月着陸ミッションにて使用されたことに由来する“ムーンウォッチ”にちなんで作られた独自素材「ムーンシャインゴールド」。従来のイエローゴールドよりもやや淡い色合いが特徴だ。写真右下:75%の純金(24K)に、シルバー、銅、そしてパラジウムを配合。こういった配合による個性の違いも、ゴールド素材の楽しみ方になる(写真:オメガ)
なおホワイトゴールドは、高価なプラチナの代用品として考案された素材で、銅の量が少なく、銀やパラジウムを多く加える。パラジウムは高価なので、ホワイトゴールドも比較的高価になる。
実用を極めた素材「ステンレススチール」
ゴールドが華やかさを楽しむ素材である一方で、実用を極めた素材が「ステンレススチール」だ。

グランドセイコー「ヘリテージコレクション SLGH013」自動巻き、エバーブリリアントスチールケース、ケース径40㎜。¥1,342,000(写真:グランドセイコー)
これは鉄にクロムやニッケルなどを加えた合金で、文字どおり“さびない鉄”である。
スポーツウォッチやツールウォッチなど、屋外でアクティブに使用する時計に用いられる機能系素材だが、程よく硬くて加工性に優れているのでデザインの自由度も高く、しかも磨くと白色の美しい輝きが生まれるため高級感を引き出すことも可能だ。
多くの時計で用いられるのが、SUS316Lというステンレススチールで、医療用機器に用いられるほどの高品位素材となっている。さらにロレックスなど一部のブランドでは、もっと高品質のSUS904Lというステンレススチール素材を用いている。

「エバーブリリアントスチール」は、一般的に高級時計に使用される316Lのステンレススチールを上回る耐食性と美しい輝きを併せ持つ。その鏡面とヘアラインは、グランドセイコーのシャープな造形美と好相性だ(写真:グランドセイコー)
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