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AIに巨額マネーは不要!DeepSeekが暴いた真実 最先端AIを開発するハードルは低くなっている

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AI研究家の清水亮氏に「DeepSeekの衝撃」をわかりやすく解説してもらった(写真:著者提供)

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世界のハイテク株を暴落させた「DeepSeekショック」。1月27日に襲ったこのショックはその後も終わっていない。エヌビディアの株価がまだ回復途上であるなど、AI市場の行方には懸念が残っている。その一方で、2月3日にはソフトバンクグループとOpenAIが日本でAIの新会社を設立したことが大きなニュースになるなど動きは激しい。実のところ、DeepSeekの衝撃とは何だったのか。AIに詳しい連続起業家の清水亮氏に聞いて記事形式にまとめた。

DeepSeekの出現で、エヌビディアの時価総額が実に90兆円超も暴落(1月27日の下落額)したのはなぜだったのか。それはハイテク企業の経営者や投資家らがどれだけAIを「分かっていないか」が詳らかになったからだ。

DeepSeekショックの理由としてよく言われるのは、OpenAIと比べて「はるかに少ない投資」で「同等の性能を持つAI」を開発したという点だ。

だが、この2点は本当にすごいことだったのか。ここに驚いている報道が多いのだが、実際はそうではない。DeepSeekだけが特別なわけではなく、「AIの低価格化」は驚くべきスピードで進んでいるのだ。

AIチップはGPUじゃなくてもいい

まず、DeepSeekの開発投資は本当に少額だったのか。DeepSeekが「自己申告」した金額が真正だったのかという見方があり、実際のところはどうか分からない。しかし僕が言いたいのはそういうことではない。

OpenAIやメタ・プラットフォームズ(フェイスブック)などに比べ、桁違いに少ない投資額でAIを開発できている例は、今や世界中にいくらでもある。その事実を踏まえれば、DeepSeekの投資額がOpenAIより少なかったとしても、別に驚きでも何でもないのだ。

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