PCが「通信込み」で買える時代は来るか KDDIがPC大手と組む「eSIMビジネス」の本気度

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ConnectINの場合は、最初からPCに通信サービスがセットになっているため、そうした煩雑な手続きを大幅に削減できる。さらに「eSIM」と呼ばれる仕組みを採用しており、物理的なSIMカードを差し替えることなく、オンラインで通信設定を行える。

ConnectIN採用例
法人のIT担当者の管理の手間を大幅に削減できる(筆者撮影)

パソコンを開封し、起動した瞬間からインターネットに接続でき、国内通信が使い放題となる。Wi-Fiのパスワードを配布したり、モバイルルーターの貸し出し計画を立てたりする必要がなくなるわけだ。

IT担当者にとっては、管理負荷を下げられるだけでなく、リモートワーク中のサポート体制も組みやすくなる利点がある。

PCメーカー各社が続々と参入

この新しい仕組みに対しては、日本HP、VAIO、Dynabook、レノボ・ジャパン、パナソニック コネクトなど、国内PC市場を牽引する主要メーカーが相次いで参画を表明している。各社の合計シェアは5割を超えており、これだけの大手が足並みを揃えれば、一気に市場に浸透する可能性が高い。

PCメーカー
ConnectINにはPC販売台数シェアで5割を超えるPCメーカーが名を連ねている(筆者撮影)

日本HPは、先行して2023年11月から「HP eSIM Connect」として、5年間の通信サービスを含んだPCを販売開始している。KDDIの那谷雅敏氏いわく、当初から「非常に手応えがあった」とのことで、この成功を踏まえた形で他社への展開を加速させている。

Dynabookは、2024年1月21日から「dynabook eSIM Startin'」というサービス名で、4年間無制限で使える通信込みPCを受注開始。対象機種はバッテリー交換が可能な「dynabook X83 CHANGER」からスタートする。

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