コーナン商事で防災関連用品が前年比3倍以上の勢いで売れている。

コーナン商事でバイヤーとして手腕を発揮する髙橋良嫡さん(記者撮影)
会社を動かすのは現場のビジネスパーソンだ。人気商品やサービスが生まれた背景、新たな挑戦の狙いとは。本連載では、その仕掛け人を直撃する。
ホームセンターで防災関連用品の販売が好調だ。2024年は1月に能登半島地震が起き、8月には南海トラフ地震臨時情報が発令されるなど、消費者の間で防災意識が向上。DIY関連、住宅関連用品、生活雑貨に至るまで幅広い品ぞろえが特徴のホームセンターの役割が増している。
ホームセンター大手のコーナン商事は、防災関連用品の中でもとくに家具用耐震ポールと耐震パッドなど転倒防止商品を拡充したことが奏効。南海トラフ地震臨時情報を受けた8月の売上高は前年同月比約10倍と急増し、年間累計では前年比3倍以上の勢いで進捗している。
こうした需要を先読みし、取引先と商品の選定・数量・納品時期の交渉を行うのがバイヤーの仕事だ。売り切れや売れ残りリスクを回避し在庫を適正にコントールすることで、利益を最大化するためには、バイヤーの力量が大きく左右する。
棚割りで全国各地を飛び回る
コーナンで、防災関連のバイヤーとして手腕を発揮しているのが、木材・建材担当の髙橋良嫡さん(51歳)だ。住宅の耐震補強や自然災害後の波板屋根の修繕関連などホームセンターならではのアイテムに責任を持っている。
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