上場時の時価総額は1兆円。東京メトロのIPO(新規公開株式)は2024年最大となった。株価を支える事業の実力値はどれほどのものだろうか。
10月23日、東京証券取引所のプライム市場に上場した東京地下鉄(東京メトロ)。初値は1630円と、売り出し価格の1200円を大きく上回った。終値も1739円となり、時価総額は1兆円を超えた。
首都圏私鉄大手で時価総額が1兆円を超えるのは東急と西武ホールディングスの2社。一気に時価総額で3強入りを果たした東京メトロ株は、投資家にとって一躍注目の銘柄となった。そこで10月23日の終値を使って各種の指標を比較してみた。
まずは株価に対する年間配当金の割合を示す指標である配当利回り。東京メトロは2025年3月期の予想として1株40円の配当予想を公表している。配当利回りは2.3%とほかの私鉄よりも高い水準となっている。
「配当性向40%以上を掲げていることもあり、利回りも高い。長期保有しても妙味があるのではないか」
そう指摘するのは、『会社四季報』の「伝説の編集長」として、現在もマーケット分析に携わっている山本隆行氏だ。では最も気になる「株価は割高なのか、割安なのか」という点はどうだろうか。
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