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メトロの「遣唐使」が持ち帰った不動産戦略の妙手 あの不動産デベロッパーと10年以上の人材交流

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株式上場を果たした東京メトロが将来の成長の柱と位置づけるのが不動産事業だ。

東京虎ノ門グローバルスクエア
2020年6月に竣工した桜田通りなどに隣接する複合施設「東京虎ノ門グローバルスクエア」。東京メトロは駅の出入り口をとっかかりに、参加組合員として事業参入している(記者撮影)

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「東京メトロは大手デベロッパーのヒューリックにエース級の人材を送り込み、不動産開発のノウハウを学んでいるようだ。これまでに3~4人ほどがヒューリックに派遣されたのではないだろうか」

ある不動産デベロッパーの幹部はこう語る。

東京地下鉄(東京メトロ)は10月23日、東京証券取引所のプライム市場に上場した。投資家の関心は高く、上場初日の終値は1739円と売り出し価格の1200円を上回った。時価総額は1兆103億円となり、2024年で最大級の大型IPO(新規株式公開)となった。

東京都心部に地下鉄ネットワークを張り巡らせる東京メトロは、通勤や通学利用を首尾よく取り込んできた。その輸送効率の高さから「最強の私鉄」とも言われる。

だが、全売上高に占める鉄道事業の比率は90%を超え、著しく偏った事業構成だ。鉄道事業は国内の少子高齢化に伴い、将来的に需要が減少する可能性が高い。そのため上場を機に、事業の多角化を模索する。

将来の幹部人材を送り込む

将来の成長の柱と位置づけるのが、不動産事業だ。現在手がけるオフィスビルやホテルなどにとどまらず、この先は商業施設開発や都心部再開発プロジェクトへの参画を積極化する。

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