スバルがトヨタと共同開発の「BRZ」を世界初披露、新型インプレッサやHVコンセプトカーなども出展

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スバルがトヨタと共同開発の「BRZ」を世界初披露、新型インプレッサやHVコンセプトカーなども出展

東京モーターショーに出展している、富士重工業(スバル)ブースの目玉はトヨタ自動車と共同開発したスポーツカー「BRZ」、そして主力車種の1つである「インプレッサ」の全面改良(フルモデルチェンジ)モデルだ。

また、コンセプトカーとしてハイブリッド車(HV)を出品。独自技術の水平対向エンジンや環境技術への挑戦など、これまでのスバルらしさと新たなスバルの一面を味わえるブースを展開している。

世界初披露となった「BRZ」は、トヨタと2008年4月に業務提携後、初めて世に出た共同開発車だ。スバルの水平対向エンジンとトヨタの高い燃料噴射技術を組み合わせた。水平対向エンジンの特徴を生かして、世界トップレベルとなる低重心構造を実現するとともに、高出力と低燃費を両立した。

エンジンの共同開発に携わったスバルの技術者は「評価基準などトヨタと異なる面もあったが、双方にとってベストなエンジンを開発できた」と述べ、提携効果を強調した。発売価格や時期は現時点で未定。


BRZ


 今回フルモデルチェンジで出品したインプレッサは、「レガシィ」や「フォレスター」などスバルの主力車種の1つ。1992年に発売して20年、今回で4代目となる。新型インプレッサは5ドア車「インプレッサ スポーツ」と4ドア車「インプレッサ G4」の2タイプを展開。アイドリングストップ機能を追加し、従来車に比べ環境性能で約20%の向上を図った。同社の主力市場である北米では発売前から多くの引き合いが来ているという。発売日は12月20日、価格は155万~233万円という設定だ。


インプレッサ


 また、コンセプトカーとしてHVの「SUBARU ADVANCED TOURER CONCEPT(スバル アドバンスド ツアラー コンセプト)」を出品。現時点ではコンセプトカーとしての出展だが、HVを発売していないスバルにとって、今後のスバル環境車戦略を担う重要な車であることは間違いない。なお、今回のHVは独自の開発であり、提携関係にあるトヨタから技術提供を受けていない。

スバルといえば水平対向エンジンに代表されるスポーティー性が特徴だが、今回のモーターショーから今後の環境車戦略の方向性をうかがい知ることができる。


SUBARU ADVANCED TOURER CONCEPT

(又吉龍吾 撮影:尾形文繁 =東洋経済オンライン)

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