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サンバイオの脳細胞薬、「承認だが販売不可」の混沌 異例の「承認先行」、株価は高騰後に急落

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厚労省の担当者の説明に従えば、部会の結論(要点)はこうだ。

1)「アクーゴ」の「条件及び期限付承認」は了承(承認期限は7年)
2)ただし当面出荷(販売)はできない
3)追加データで同等性/同質性の確認が取れて、承認事項一部変更承認(一変承認)が得られれば、という条件付きで出荷ができるようになる

1)と2)を総合すると、今回サンバイオが手にするのは名目的な承認であり、実質的な承認ではない。医薬品で製造販売の承認を取得する最終目的は、承認後の薬の販売にある。今回の結論では当面とはいえ、その肝心の販売ができないことになる。となれば、承認で狙う最終的かつ実質的な目的を果たせないからだ。

いったん名目上の承認は与えるが、その後に課した「厳しい」(厚労省の担当者)条件をクリアして初めて、「アクーゴ」は実質的な承認→販売のコースに乗れる。医師や患者も「アクーゴ」を治療に使うことができるわけだ。

審査・承認のネック

3)で挙げられた同等性/同質性の確認条件は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)や厚労省がサンバイオに以前から課してきた「宿題」だ。3月25日の部会で承認がもらえず継続審議となった理由もこの条件を満たせなかったからだ。

その際に次の部会審議に入るためには、この条件を満たす追加データの提出がサンバイオに要求された経緯がある。今回6月の部会開催に当たって、サンバイオは新たに追加データを用意し当局に提出した。それでも今回も、部会で同等性/同質性の完全な確認を当局などに認めさせることができなかった。

細胞薬ではとくに重要になる同等性/同質性とはどういうものなのか、後回しになったが簡単に説明しよう。

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