BMWが「新しいクラス」を相次いで打ち出す狙い ノイエクラッセが示す「i」とは別のBEVの世界
1999年に初代「X5」を発表して以来、ラインナップを拡充してきたBMWのSAV。これまでに1200万台もの販売を記録したそうだ。ノイエクラッセXは、「Xモデルの新世代」(ツィプセ会長)とうたわれる。
ボディ寸法は、一部で報道されているノイエクラッセ・セダンのものを参考にすると、全長が4100mm超、ホイールベースが2550mmだと考えられる。
これが事実なら、現行「iX1」(全長4500mm、ホイールベース2690mm)よりコンパクトだ。でも、「長いホイールベース」とプレスリリースにあるので、実際はもっと延長されるのかもしれない。
お披露目の場で見た実車は、迫力あるフロントマスクや大きく張りだしたホイールフレア(アーチ)などのせいか、堂々たる印象だった。意外にも、iX1よりアグレッシブな雰囲気なのだ。
セダンとSAVから発表したワケ
「なぜ今回、セダンとXを発表したかというと……」。発表会場で、BMW本社のニコライ・グリース広報部長は説明した。コーポレート、ファイナンス、販売、商品、テクノロジー、デザインが、グリース広報部長の守備範囲だ。
「セダンとSAVが、BMWをセールス面でも成功させている2本の重要な柱だからです。今まで存在していなかった、まったく新しく、そしてなじみのある、そんな製品が成功のために重要なのです」
バッテリーはおそらくセダン版で発表された円筒形で、正極側のニッケル含有量を増やす一方でコバルト含有量を減らし、負極側はシリコン含有量を増加させる、というタイプではないか。
リサイクルを増やすことで生産過程におけるCO2排出量を大きく減らすのも、BMWが強調するポイントだ。
ただし、具体的な数値はモーターの諸元とあわせて未発表。ゆえに現段階では「ビジョン」が車名にあるのだと、前出のグリース広報部長は言う。
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