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韓国で盛り上がる核武装論と北朝鮮観の変化 対立深める北朝鮮への処方箋なのか

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韓国の尹錫悦大統領
韓国の尹錫烈大統領(写真:Ting Shen/Bloomberg) 

韓国で最近出版された2冊の本を読んだ。いずれも日本の安全保障に深く関わるテーマを扱ったものだ。

1冊は、平和活動家である鄭旭湜(チョンウクシク)氏の『これまで経験したことがない新しい北朝鮮がやってくる』(邦訳未刊)。もう1冊は、北朝鮮研究者である、韓国のシンクタンク・世宗研究所の鄭成長(チョンソンジャン)・統一戦略研究室長による『なぜわれわれは核保有国になるべきか』(同)だ。隣国で繰り広げられている議論に引き込まれた。

「核による勢力均衡」を目指す北朝鮮

前者の鄭氏は「米国との関係改善を狙って核を開発してきた」といった、われわれが想定し続けてきた北朝鮮の戦略は2019年2月の米朝首脳会談が決裂して以降、変わったと指摘。すでに北朝鮮は米国との交渉への未練を捨て、核兵器保有を本格化させることで「核による勢力均衡」を目指しているとして、北朝鮮の核武装は外交カードではなく、「国是」「国体」になったことを説明する。

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