女子学生が「悔いのない選択」を取るための、3つの「やってはいけないこと」 禁止事項と「リスト」で自分の気持ちを可視化

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選択できる未来をつくる
『選択できる未来をつくる』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

「馬鹿(ばか)なふり」「完璧主義」、そして「人に頼らないこと」でしょうか。馬鹿なふりというのは、実は私が渡米してからずっとし続けていたことなんです。「英語が話せない異国人が現地の学生文化になじむには、かわいくてちょっとおバカなチアリーダーのようなキャラクターを演じればいい」、子ども心にそう考えたのでしょう。実行してみると、本当に友達とうまくいくし、友達ができれば英語も上達します。そのまま大学生になり、大学院でロボット工学の研究をし始めても、まだ続けていました。「教科書なんて興味ないから買わないわ」と言いながら、試験に向けて猛勉強するタイプですね。本当はロボットに夢中なのに、「なんとなく面白いからやっているだけ」とも言っていました。

ある日それを担当教授に鋭く指摘され、顔から火が出るほど恥ずかしかったと同時に、夢中でいることを隠す生き方はもうやめようと決めたのです。よく考えると、完璧主義の裏返しだったように思います。「完璧じゃないと恥ずかしい」「もし失敗するなら、何かできない理由が欲しい」。馬鹿なふりを普段からしていれば、「まあ、もともと本気じゃないし努力もしていないから、できなくて当たり前よね」と周りにも自分にも格好がつきます。

これは実は、多くの女性が取りがちな態度なのではないでしょうか。とくに女性は得てして完璧主義の傾向にあると思います。私は仕事の場でも折に触れて、「失敗して構わない。失敗したらほかの人に助けてもらえばいい。パーフェクトなスーパーヒーローになろうとしないで」と伝えるようにしています。

――複数の選択肢で迷ったときに、悔いの残らない選び方を教えてください

私は子どもの頃からとても慎重な性格で、清水の舞台から飛び降りるようなことは決してしないタイプです。転職などの重要な選択をするときには、自前のリストを活用しています。

まず、「自分のスキルと、その仕事はフィットしているか」「社内文化は自分と合いそうか」「家から職場までの距離」といった項目をずらっと並べます。次にそれぞれの項目について、自分にとっての重要度をウェ-トづけします。例えば、「社内文化」の重要度は10点満点中4点、家からの距離は2点、という感じです。

『選択できる未来をつくる』松岡陽子 著(東洋経済)より抜粋

そして、A社、B社、C社、「今のまま」について、上記項目のスコアを書き込むのです。実際にどうかはわからなくても、印象やかき集めた情報を基に点数をつけてみてください。最後に、A社、B社、C社、「今のまま」のそれぞれで各スコア×ウェートの合計値を算出すれば、リストの出来上がりです。大事なのは、合算値が高いところにすぐ決めるのではなく、スコアを見ながら自分の気持ちと照らし合わせて、ウェートを上下させるなど調整していくことです。そうするうちに、自分の本当の気持ちが見えてくることが多いと思います。ぜひ試してみてくださいね。

(文:東洋経済出版局、注記のない写真:松岡氏提供)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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