2023年5月1日の時点で、国内の大学の女子学部生が約120万4000人で学部生全体の45.7%となり、人数・割合とも過去最多を更新したことが、文部科学省の2023年度学校基本調査(速報値)でわかった。大学の女性教員数は約5万2000人で、教員全体の27.2%となり、同様に最多だった。女性の進学意欲が増し、教員の世界への進出が進んでいることがうかがえる。一方、少子化の影響で、小中学校の児童生徒数は過去最少となった。

大学の在学者数が過去最多

学校基本調査は、学校教育行政に必要な学校に関する基本的事項を明らかにするため、1948年より毎年実施している。23年度は、23年5月1日現在の学校数や学級数、学校種ごとの在学者数・教職員数を調査した。

文科省の学校基本調査で判明した大学などの在学者数の推移(カッコ内は前年度からの増減値<単位:1000人>、2023年度は速報値)

調査によると、大学全体の在学者数は約294万6000人で、前年度より約1万5000人増加(以下、すべて前年度との比較)。うち学部生は約263万3000人で約800人増加し、いずれも過去最多となった。大学院生は約26万6000人で約4200人増加した。

大学学部の女子学生は約120万4000人で、約3400人増加し、過去最多。学部生に占める女子学生の割合は45.7%(0.1ポイント上昇)となり、人数・割合ともに過去最高になった。

一方、短大の学生数は約8万7000人で約8000人減少。高等専門学校は約5万6000人で約300人減少。専門学校は約55万5000人で約2万6000人減少した。

小中高とも児童生徒数が減少

大学への進学意欲が増して学生数が増えたのに対し、高校以下の人数は少子化で減少していることが明らかとなった。

文科省の学校基本調査で判明した小中高の在学者数の推移(カッコ内は前年度からの増減値<単位:1000人>、2023年度は速報値)

小学校は約605万人で前年度より約10万2000人減少、中学校は約317万8000人で約2万8000人減少し、いずれも過去最少。高校は約291万8000人で約3万8000人減少した。特別支援学校は15万1000人で、約2700人増加し、過去最多となった。

女性教員の数と割合が軒並み増加

教員全体に占める女性の割合は、中学校で44.6%(前年度より0.3ポイント上昇)、高等学校で33.4%(0.3ポイント上昇)、特別支援学校で62.8%(0.2ポイント上昇)となり、それぞれ過去最高となった。

大学全体の女性の教員数は約5万2000人で約1300人増加、割合は27.2%(0.5ポイント上昇)で人数・割合ともに過去最高となった。

 

調査元:https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/kekka/k_detail/2023.htm