ジム通い挫折した医師考案「30秒スクワット」 1カ月でお腹周りが2.7センチ減った男性も…

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数ある運動の中で、特にスクワットを選んだのには理由があります。それは「キング・オブ・エクササイズ(エクササイズの王様)」といわれるほど、スクワットの健康効果には目を見張るものがあるからです。

なかでも大きなメリットは、体の動きを支えるうえで中心となる、大腿四頭筋や臀筋、ハムストリングスや脊柱起立筋など重要な筋肉を一度にまとめて鍛えられるということ。

人間の筋肉の約7割は下半身に集まっているので、上半身を動かす運動より下半身を動かす運動のほうが効率的です。実は、スクワットのように下半身を中心に動かす運動はそれほど多くありません。

大きい筋肉の周りには、連動して動くたくさんの小さい筋肉がついているので、大きい筋肉を動かせば、小さい筋肉も自然と鍛えられます。

体だけではなく、心の健康を保つうえでも有効

スクワットをすると、筋肉内で乳酸という物質が発生します。

乳酸には「成長ホルモン」の分泌促進作用があります。成長ホルモンは、子どもの成長のためだけに働くホルモンではありません。筋肉を増やす、糖や脂質の代謝を促進する、免疫機能や認知機能の亢進など多くの作用を持つことがわかっています。

分泌量が減ると気分が落ち込みやすくなり、イライラしやすくなるなど、心の健康も害されます。

つまり、スクワットは体だけではなく、心の健康を保つうえでも有効な運動ということです。

運動のハードルを低くしてみたところ、徐々にスクワットが生活のなかに定着しました。そして体形も変わってきて、もっと運動をしたいと思うようになったのです。

懸念していた中性脂肪値も、356mg/dl→120mg/dl(基準値は150mg/dl未満)と、しっかり基準値内になりました。

もちろん薬は一切飲まず、運動のみの結果です。

血圧も上が10mmHgほど低くなりました。そして、還暦を迎えた現在も血糖値なども含め、すべて正常値を維持できています。

ちなみに、健康効果以外でもうれしいことがありました。1年ほどでメタボ体形を脱した私は、その後3年連続でベストボディコンテストの50歳以上の部で3年連続グランプリを受賞することができたのです。

メタボ体形が気になった2013年のころ(一番左)。左から3カ月後→5カ月後→1年後(写真:『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』)
2017年のベストボディコンテストではグランプリを受賞(写真:『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』)
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