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生成AIがもたらす「民主主義の危機」どう迎え撃つ スマニュー鈴木氏が語るChatGPTの期待と不安

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活用可能性とともに、リスクも取り沙汰される生成AI。メディアはどんな手立てを打つ必要があるのか。スマートニュースの鈴木健氏に聞いた。

鈴木氏は生成AIの普及によって起きうる直近のリスクとして、「2024年のアメリカ大統領選挙が混乱すること」を挙げた(撮影:尾形文繁)
トップ自らがアメリカ市場の開拓に乗り込んだスマートニュース。生成AI(人工知能)の最先端を行くサンフランシスコで、代表取締役会長兼社長CEO(最高経営責任者)の鈴木健氏は何を思い描くか。

「やさしいUI」がもたらすブレイクスルー

――2022年9月に渡米し、以後パロアルト(カリフォルニア州)に活動拠点を移しています。

ようやく現地での生活に慣れてきた。出張ベースで行くのと違い、ローカルの人として交流してもらえることに大きな価値を感じている。

現地で絶えず話題となっているのが、生成AIだ。生成AIの”震源地”はまさに(パロアルトに近接する)サンフランシスコ。オープンAIが本社を構えているし、使い手側のスタートアップもたくさんある。そんな各社のCEOなどと交流して得られる情報は、質、量ともにとても充実している。毎日が刺激的だ。

僕自身、大学院時代には(AIに深く関わる)ニューラルネットワークを研究していた。いま話題になっているLLM(大規模言語モデル)とは違うプログラムだが、当時からすれば、ChatGPTはものすごいことを達成した。ブレイクスルーを起こした、夢みたいなことだと感じる。

――具体的に、ChatGPTの何がブレイクスルーなのでしょうか。

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