「ルマーダ」を掲げ、DX市場での成長をもくろむ日立製作所。そこで待ち受けるのは世界でも有数の大企業たちだ。
Lumada(ルマーダ)は“Illuminate(照らす・解明する・輝かせる)”と“Data”を組み合わせた造語――。
日立製作所が推進する「ルマーダ」。同社がウェブサイトで記している語源からわかるとおり、ルマーダに欠かせない要素の1つが「データ」だ。製品を単純に売る「モノ売り」ではなく、「データを活用しながら顧客の課題を解決する」というのが、コンセプトとなっている。
ルマーダは、連載の第1回でみたように日立の事業部全体に横串を刺すビジネスモデルだ。同時に、顧客のデータ活用を促す「DX(デジタル・トランスフォーメーション)支援事業」という側面も持っている。
ルマーダを成長の中核に置く以上、日立はDX市場での競争を勝ち抜く必要がある。ところが、これは決して簡単な話ではない。
利益率では異業種がリード
アメリカの調査会社であるIDCによれば、DXへの投資額は2026年に世界で3.4兆ドル(約449兆円)に達するとされている。それだけの超巨大市場とあって、この分野に狙いを定める企業は少なくない。
そんなDX関連企業のうち、日立の競合となり得るのはどこか。各社の現在地を下の図に示した。
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