過熱する首都圏の中学受験。その中で、「英語入試」は新たなチャンスとなっている。
首都圏模試センターの調べでは、2023年度入試で一般入試に英語を導入した首都圏の国立・私立中学校は141校。22年度の146校までは右肩上がりに増えてきたが、英語入試を取りやめた学校もある。
その理由について同センター教育研究所長の北一成氏は「英語入試は作問や採点に手間がかかる。志望者の増加で、従来の2科・4科入試だけでも優秀な生徒を確保できるからでは」と話す。
20年度から小学校では英語が教科化した。全員が学校の授業で学ぶことを前提に、英語を受験者全員に課す入試は江戸川学園取手中(茨城県取手市)が昨年から実施している。5科目型(国・算・理・社・英)、適性型で出題する英語は、小学校の教科書の範囲内でリスニングのみ。
大手を振って英語入試ができる
23年度の入試要項には「小学校の授業を重視して学習に取り組んでいるかを試す」とある。北氏は「教科化で、いうなれば大手を振って英語入試ができる状況になった」として、同中に追随する学校が今後、出てくるとみている。
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