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医療DXは、医療現場の実情踏まえて見直しを 保険証廃止、マイナカード一元化は無理筋

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顔認証カードリーダーを導入した中村健一・ドクターケンクリニック院長。導入当初、回線がつながらないなど、不具合が相次いだ(筆者撮影)

政府が推進する医療DX(デジタル化)をめぐり、医療機関の間で不安の声が尽きない。

「健康保険証の廃止は見合わせてほしい」。政府が2024年秋をメドとして打ち出した健康保険証の廃止とマイナンバーカード(マイナカード)への一本化の方針に、千葉市の「ドクターケンクリニック」の中村健一院長は「大混乱が起きかねない」と危惧する。

オンライン資格確認の導入

昨年8月、マイナカードを用いてオンラインで患者の資格情報(加入している健康保険や自己負担限度額など)を確認できるシステムを導入した同クリニックでは当初、回線が切れて、画面を見ることができなくなるトラブルが相次いだ。「このときは保険証に書かれた資格情報の内容を確認して対応したが、保険証が廃止されたらそれもできなくなる。マイナカードに一本化された後にシステム障害が起きたら診療は即中断、休診になりかねない」(中村院長)。

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