三井化学は鹿島工場の操業停止長引く、グループ企業の茨城、宮城拠点も【震災関連速報】

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三井化学は鹿島工場の操業停止長引く、グループ企業の茨城、宮城拠点も【震災関連速報】

三井化学は東日本大震災の影響で、グループ5工場が23日時点で操業を停止している。震災に伴う設備の損傷やインフラの寸断などが響き、操業再開に手間取っている。

生産が止まっているのは、三井化学本体で主にポリウレタン原料を生産する鹿島工場(茨城県神栖市東和田)のほか、グループ企業である三井化学アグロの船岡工場(宮城県柴田郡柴田町)、三井化学東セロの勝田工場(茨城県ひたちなか市高野)、茨城工場(茨城県古河市北利根)、古河工場(茨城県古河市丘里)の5拠点。

船岡工場では農薬、勝田工場は太陽電池向け封止材、古河、茨城の両工場では食品包装用をはじめとする産業向けのポリプロピレンフィルムなどをつくっている。

鹿島工場は地震の揺れに加えて津波による冠水の被害を受けたもようだが、三井化学のプラント自体に大きな損傷はなかったようだ。ただ、復旧にはかなりの時間を要する可能性もある。

三井化学の鹿島工場は三菱化学の鹿島事業所を軸とする石油化学コンビナートの中にあり、コンビナートに属する20数社の原料は三菱化学が供給。各社がパイプラインでつながっている。

しかし、鹿島コンビナートは地震や津波の影響で桟橋や道路、パイプラインなどの共用設備が大きな損傷を受けたり、液状化現象が発生したりなどといった被害が出ているもようのほか、工業用水や蒸気などの供給も止まっているようだ。現地では余震も続き、点検・復旧作業もままならないとの情報もあるだけに、三井化学の鹿島工場も1カ月単位で操業が止まる可能性もあるといえそうだ。

一方、震災の影響で一時は操業が止まっていた本体の茂原分工場(千葉県茂原市東郷)や、市原工場(千葉県市原市千種海岸)内にあるグループ企業の2工場は先週末までに生産を再開している。

(武政 秀明 =東洋経済オンライン)

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