悲報!酒はどんなに「少量」でも健康を破壊する アルコール分解物質がDNAを傷つけ、がんを誘発

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喫煙とがんの関連性はほとんどの人が知っているが、アルコールも強力な発がん性物質であることに気づいている人はほとんどいない。アメリカがん協会の調査によると、アルコールが原因で発症するがん患者は毎年7万5000人以上、死者は毎年1万9000人近くに上る。

アルコールは7種類のがんの直接的な原因になることが知られている。頭頸部がん(口腔がん、咽頭がん、喉頭がん)、食道がん、肝臓がん、乳がん、大腸がんだ。研究では、前立腺がんや膵臓がんなど、別のがんとの関連性も指摘されているが、まだはっきりとした証拠はない。

少量の飲酒でも肝臓をやられる場合がある

アメリカの場合、アルコール関連死の個別要因として最も多いのはアルコール性肝疾患で、年間約2万2000人が亡くなっている。年齢が上がり、飲酒の経験が積み重なっていくにつれてリスクは高まるが、20代、30代、40代でも毎年5000人以上がアルコール性肝疾患で死亡している。

アルコール性肝疾患には段階が3つある。臓器に脂肪が蓄積するアルコール性脂肪肝、炎症が起こり始めるアルコール性肝炎、そして組織が損傷して瘢痕(はんこん)化するアルコール性肝硬変の3段階だ。最初の2段階は完全な禁酒によって元に戻すことが可能だが、3段階目に入るともう元には戻らない。

アルコール性肝疾患の症状には、吐き気、嘔吐、腹痛、黄疸(目や皮膚が黄色くなる症状)がある。しかし、それらの症状はほとんどの場合、肝臓のダメージが深刻な状態になるまで現れない。

アルコール性肝疾患の発症リスクは飲酒量の多い人で最も高くなるが、ある報告によると、1日わずか2杯のアルコール飲料でも5年間飲み続けると、肝臓がダメージを受ける可能性があるという。1日に4杯飲む人の9割にアルコール性脂肪肝の兆候が見られる。

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