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キャリア・教育 #現役東大生作家 西岡壱誠が教える 先生と生徒のイイ関係

「行きたい」大学ではなく「行ける」大学選びは残念と現役東大生が嘆く訳 リアルドラゴン桜プロジェクトの本当の目的

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例えば、数学は計算力を上げる勉強を実践する必要があります。なので、どうして計算力を上げる必要があるのか? またどうすれば計算力が上がるのか?ということを描いた漫画のページを引用して、それを基にして勉強してもらうことで、生徒たちに勉強を楽しんでもらうわけです。

漫画:©︎三田紀房/コルク

勉強法だけではなく「大学がどんな機関」なのかをシェア

このプロジェクトでは勉強法だけではなく、積極的に「大学ではどんなことができるのか」を高校生たちにシェアしています。どうして多くの高校生が「行きたい大学」を目指していないのかというと、そもそも大学というのがどういうことができる機関で、ランク的に偏差値が1つ上の大学に行ったら何が待っているのかを知らないから目指していないという例もかなり多いと思います。

どんなキャンパスライフを送れるのか知らないから、「行きたい」という思いすら生まれないという場合も多いわけです。だから、「こんなことができて、今楽しいんだよ!」ということをシェアすることによって、「そっか、それならここに行きたいかも!」と「行きたい」という思いが生まれることがあるわけです。

実践していてすごく感じるのは、「知らない」というだけで、実際にいろんな人と出会ったり体験するうちに、「行きたい」という気持ちが生まれる生徒が多いなということです。

「大学でこんなことができるなんて知らなかった! ぼんやりと大学には行かなければならないものだと思っていたけれど、自分の知りたいことを研究するために大学に行こうと思う!」と語ってくれた生徒がいました。また、「自分なんか勉強したって無理だなと思っていたけれど、そうやって自分で線を引くのはやめて、一歩踏み出してみたいと思った」と語ってくれる生徒もいました。

そんなふうに、一歩前に進むお手伝いをすることができているのは、このプロジェクトをやっていてよかったなと思うことです。

そしてこのような感想がもらえるのは、やはり関わっているのが、生徒からしたらまだ「お兄さん」「お姉さん」のような現役東大生だからなのかもしれないなとも思います。年が近いからこそ、伝えられることもある。学校の先生と同じことを言っていたとしても、大学生のほうが伝わることもあるのだと思います。

これからも、「行きたい」という思いを引き出せるような教育実践を続けられればと思います。

(注記のない写真:しの / PIXTA)

執筆:西岡壱誠
東洋経済education × ICT編集部

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