ホンダジェット、国内利用拡大への秘策あるか 航空機事業の黒字目指し、新サービス実証開始
ホンダが開発したビジネスジェット機、ホンダジェットは人気機種だが国内での利用は伸び悩む。この状況を打破すべく新たなサービスを準備している。
熊本空港の滑走路を勢いよく飛び立つと、窓から見える地面が一気に遠のく。小さな機体は大きな衝撃を感じることなくスムーズに青空へと浮遊した。「ホンダジェット」が飛び立つ瞬間だった。
ホンダは2023年の開始を目指し、国内で自社開発のビジネスジェット、ホンダジェットを活用した新たなシェアリングサービスを準備している。空港で自動車や二輪へのアクセスがスムーズにできることを売りに、都市間を移動できる移動サービスを提供する。既存の鉄道やエアラインでは対応できない移動需要を狙った次世代移動サービス「MaaS(マース)」だ。
ホンダジェットは全長約13メートルで、最大で乗員・乗客8人の小型ビジネスジェット。創業者・本田宗一郎の夢として独自開発し、2015年に発売した。2021年まで5年連続で小型ジェット機カテゴリーの首位を獲得し、納入機数は200機を超える人気機種だ。北米や欧州、中南米、アジアなどで運用されており、総飛行時間も10万時間以上を記録している。
新たなサービスではスマートフォンのアプリを通じてホンダジェットなど複数の移動手段を予約できるシステムを提供する。
空港間をホンダジェットで移動し、着陸後すぐに空港敷地内でホンダのカーシェア車両に乗り換えることができる。ホンダがすでに展開するカーシェアサービスだけでなく、地域の企業と連携し複数の移動手段を提供できることをサービスの強みとする。
10月から新ビジネス実証を開始
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら