是正命令だけでない、日野に忍び寄る業績リスク いすゞがシェア逆転、遠くなる復活への道

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エンジンの検査不正を犯した日野自動車は国土交通省に再発防止策を提出する予定だ。本業にもすでに影響は出始めており、赤字がどこまで膨らむのかはわからない。

日野自動車のロゴ
国交省から是正命令を受けた日野自動車には今後、業績リスクも待ち受ける(記者撮影)

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国内トラックメーカー大手の日野自動車のエンジン不正における影響は広がり続けている。国土交通省は道路運送車両法に基づく立ち入り調査を終え、9月22日付でショベルなど産機向けを含む4機種のエンジンの型式指定を取り消した。国交省から是正命令を受けた日野自動車は10月9日までに再発防止策を提出する予定だ。

日野にとっての正念場はこれからだ。小型トラック「日野デュトロ」など一部車種の出荷再開を国交省に認められたため、9月から順次出荷を再開した。だが、型式指定が取り消された大型トラックなど6車種は今年3月に出荷停止されて以降再開のメドが立っていない。業績への影響は不可避だ。

本業悪化は確実、さらに損失拡大も

日野を待ち受ける業績リスクは大きく分けて2つある。

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