英国のエリザベス女王が96歳で死去、在位70年超 バッキンガム宮殿が発表、英国君主で歴代最長

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英国のエリザベス女王が8日、滞在先のスコットランドのバルモラル城で死去したと、バッキンガム宮殿が発表した。96歳だった。在位期間は英国の君主として歴代最長。

在位期間中に英国の衰退や王室スキャンダルを体験したが、国民に愛され王室の信頼回復を成し遂げた。

長男であるチャールズ皇太子が王位を継承。新国王となったチャールズ3世は声明で「大切な君主であり、多くの人々に愛された母の死去をわれわれは深く悼む」と表明した。 

エリザベス女王は1952年に即位。在位は、1837年6月20日-1901年1月22日にわたったビクトリア女王の記録を2015年に抜き英国史上最長。在位中に技術や社会、政治は前例のない変化を遂げた。女王の晩年には英国の将来に不透明感が浮上し、スコットランドの独立要求の広がりや欧州連合(EU)離脱に揺れた。ゆくゆくは最後の連合王国の女王として記憶される可能性がある。2021年4月に、73年間連れ添った夫のフィリップ殿下が99歳で死去した。

1990年代には英国王室がスキャンダルなどに見舞われたが、エリザベス女王はその後晩年までに人気を完全に回復した。97年のダイアナ元妃の事故死に際した王室の対応は国民の反発を誘ったものの、2012年6月の在位60周年記念式典では数十万人が4日間の式典の間、ロンドン市街を埋めた。今年行われた在位70周年記念では、10年前より規模を縮小した観衆が見守る中、バッキンガム宮殿のバルコニーから姿を現していた。

エリザベス女王(1926-2022)Source: Bloomberg

 

女王はエリザベス・アレクサンドラ・メアリー・ウィンザーとして1926年4月21日に生まれた。後に女王にとっての最初の首相となるウィンストン・チャーチル氏は2歳のエリザベス王女について「幼児としては驚くべき威厳と思慮深さ」を指摘した。伯父のエドワード8世の退位によって父アルバート王子がジョージ6世として即位。エリザベス王女は王位継承者となる。

第2次世界大戦中の39年に出会ったギリシャのフィリップ王子と戦後の47年に結婚。フィリップ王子はエディンバラ公となった。翌年にチャールズ皇太子が誕生。大英帝国の解体が進んだ40年代後半を経て、52年に父ジョージ6世の死去に伴い即位した。53年のウェストミンスター寺院での戴冠式は成人の国民の半分に当たる2000万人以上がテレビ視聴した。

当時、王室の役割は既に大部分が象徴的なものとなっていたが、女王は歴代首相と週1回の会談を続けた。9月6日には、バルモラル城で英保守党党首に選出されたリズ・トラス氏を首相に任命した。

トラス氏、英首相に正式就任-女王が新内閣組閣を要請

 

英空軍の儀礼飛行をバッキンガム宮殿のバルコニーから見守るロイヤルファミリー(2018年)Photographer: Max Mumby/Indigo/Getty Images

原題:Queen Elizabeth, Britain’s Longest-Reigning Monarch, Dies at 96 (2)(抜粋)

(チャールズ皇太子の声明や女王に関する情報を追加して更新します)

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著者:Charles Capel

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