富士フイルムは仙台拠点の被害で「X100」の増産が遅れる懸念も。ただ、主力工場は関東以西に分散、全体的な影響は限定的【震災関連速報】
富士フイルムは東日本大震災の影響で、グループ会社の富士フイルムデジタルテクノ(宮城県黒川郡大和町)の拠点において建物損傷などの被害が発生した。
デジタルテクノでは、販売価格13万円前後の超高級コンパクトデジタルカメラ「Fine Pix X100」を生産。X100は今3月5日の発売直後から、世界中から注文が殺到し、現在は小売店店頭で品切れの状態。富士フイルムは増産体制を急ピッチで整えていたが、今回の地震の影響で、その対応が遅れる可能性が出てきた。
ただ、建物は壊滅的な状況ではない。けが人なども出ていない。停電が続いているため再開のメドは立っていないが、操業停止が長引く懸念はなさそうだ。
また、同社の主力工場は、足柄(神奈川県)や小田原(神奈川県)、富士宮(静岡県)など、関東より以西に分散している。現時点では、これら主力拠点への地震の影響はない模様。東京電力の計画停電指定地域に構える工場もあるが、富士フイルムは自家発電の設備があるため、これにより相当程度の補給ができるようだ。
(梅咲 恵司 =東洋経済オンライン)
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