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「なぜ人類は卓越した種なのか」壮大な問いに挑む 火の使用は遺伝子レベルでの変化をもたらした

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進化を超える進化 サピエンスに人類を超越させた4つの秘密(ガイア・ヴィンス 著/野中香方子 訳/文芸春秋/2750円/408ページ)
[著者プロフィル]Gaia Vince/科学と環境が専門のジャーナリスト、ブロードキャスター。『ネイチャー・クライメイト・チェンジ』『ネイチャー』『ニュー・サイエンティスト』の各誌で編集者を務めた。

人間という種が、なぜかくも他の動物とかけ離れた存在であるのかを、考えたことがない人はおそらくいないだろう。現代の動物だけではなく、例えばネアンデルタール人などは脳の容量で現生人類を上回りながら、せいぜい簡単な石器を作ることしかできなかった。他の原人・旧人類も、ホモ・サピエンスの前に太刀打ちできず、数万年前にすべて滅んでいる。

宇宙には人類に匹敵する知的生命体もいるのではと、長年手を尽くして探索が行われているが、今のところその痕跡は見出されていない。他の惑星に生命がいると期待する科学者は多いが、高度な文明が見つかる可能性については、悲観的な見方が多いようだ。

人類を進化させた4つの要素

ではなぜ、ホモ・サピエンスのみが卓越した存在になりえたのか──。本書はこの壮大な問いに対し、遺伝学、分子生物学、文化人類学などの知識を駆使して解答を試みたものだ。人類がかくも飛び抜けた成功を収めたのは、単独の要因によるものではない。遺伝子、環境、文化がお互いに絡み合って進化し、爆発的に向上した結果というのが、著者の主張だ。

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