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英国が企業に課した「女性取締役比率の数値目標」 日本企業のダイバーシティ対応に影響するかも

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有力機関による調査・研究リポートからビジネスに役立つ逸品をえりすぐり、そのエッセンスを紹介。

英国が定めたダイバーシティ目標
取締役会の女性比率を4割以上に

・大和総研「取締役会構成のダイバーシティ開示規則」(2022年4月28日)

・大和総研 政策調査部 主席研究員 鈴木 裕

日本の上場企業の女性役員の割合は先進国の中で最低の水準。数値目標が設定されたら増えるだろうか(写真:PIXTA)

英国上場企業の取締役会構成に関する「ダイバーシティ開示規則」の最終案が決定された。本リポートはその内容と、日本への影響を検討する。

規則の最終案は英国金融行為監視機構が定めたもので、上場企業に対して充足すべきダイバーシティの目標を数値で示している。取締役会構成メンバーの40%以上を女性にすることや1人以上を人種・民族的少数派にすること、また取締役会の重要メンバー(取締役会議長・CEO・CFO・独立社外取締役の上席者)のうち1人以上を女性にすることなどの目標値も含まれる。

企業は年次財務報告書において、この目標へのコンプライ・オア・エクスプレイン(目標を充足するか、充足していない場合は理由を説明する)での対応を求められる。4月1日以降の事業年度から適用予定だ。

日本のコーポレートガバナンス・コードにはダイバーシティ確保に関する規程があるものの、数値目標は設定されていない。しかし、こうした英国の動きに加え、大手の議決権行使助言会社も取締役会のダイバーシティに関する方針を改定している。本リポートは、日本でも数値目標が何らかの形で設けられるようになるかもしれないとする。

実質実効レート低下をめぐる誤解
主因は円安ではなくインフレ率格差

・第一生命経済研究所「円の実力に対する誤解」(2022年5月6日)

・第一生命経済研究所 調査研究本部 経済調査部 首席エコノミスト 永濱利廣

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