1部屋15平米、三井不「極狭ワンルーム」意外な狙い 「狙い打ち規制」を巧みにくぐり抜けた秘密

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総戸数96戸の面積は各15~18平方メートル。あえて極狭のワンルームマンションを開発した背景には、したたかな投資戦略も垣間見える。

モデルルームとして公開している部屋。約5畳のリビングはベッドと机、いすを置くだけでいっぱいだ(記者撮影)

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2022年3月下旬、三井不動産レジデンシャルが東京都墨田区で完成させた賃貸マンション「パークアクシス錦糸町スタイルズ」。外観こそ何の変哲もない物件だが、中に入ると印象はがらりと変わる。

総戸数96戸の面積は各15~18平方メートルで、25平方メートルが一般的な都内のワンルームマンションと比べて一回り以上小さい。

あえて狭い住宅を開発した背景には、変化する生活スタイルへの対応に加えて、三井不レジのしたたかな投資戦略が垣間見える。

台所や洗濯機を「共用部」へ

リビングが約5畳、室内の設備は浴室やトイレ、クローゼットのみという構成は、まさに「ミニマリズム」を体現したような住宅だ。キッチンや洗濯機置き場が設置されておらず、ビジネスホテルの一室のような印象さえ受ける。

代わりに充実させたのが、マンション1階の共用ダイニングルームだ。契約業者が希望する入居者向けに朝晩の食事を提供するほか、併設されたシェアキッチンを利用した自炊が可能だ。

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