SMBC日興証券が引き起こした前代未聞の相場操縦事件。その対象にトヨタ自動車の関連銘柄が入っていることが、金融業界で波紋を広げている。

3月24日の記者会見で相場操縦事件について陳謝するSMBC日興証券の経営陣(撮影:尾形文繁)
「持ち株会社としての責任をどう考えているのか。グループのトップまで処分されたみずほの二の舞にならないように、あくまで証券単独の問題と整理して責任を逃れようとしているのでは」――。
SMBC日興証券の相場操縦事件をめぐって、証券業界の幹部らの間では今、親会社の三井住友フィナンシャルグループの責任を問う声が日増しに大きくなっている。
社内で幅を利かせる銀行出身者
それは、相場操縦の容疑で東京地検特捜部が起訴した同社の元副社長をはじめ、三井住友銀行の出身者の多くが歴代の経営陣に名を連ねていたからというだけではない。
SMBC日興が、大株主の保有株を買い取って投資家に転売する「ブロックオファー」取引に絡んで、違法に買い支えたとみられる銘柄の中に、三井住友FGの最重要取引先であるトヨタ自動車の関連銘柄が入っていたからだ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
トピックボードAD
有料会員限定記事
連載一覧
連載一覧はこちら
ログインはこちら