アメリカ「マスク撤廃」で巻き起こっている大論争 「感染の恐怖」から旅行を取りやめる人も

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地下鉄、バス、ライドシェアサービスの多くではマスク着用義務が取り払われたが、いくつかの主要都市では着用義務が残された。ニューヨークの地下鉄の乗客は相変わらずマスクを着用しなければならないのに対し、ハドソン川の向こう側のニュージャージーの公共交通機関では乗客がマスクを外してもよいことになった。屋内のマスク着用義務を復活させたばかりのフィラデルフィアでは、マスクなしで電車やバスに乗ることが許された。

大統領ジョー・バイデンは4月19日、今後も人々はマスク着用を続けるべきかと記者団に問われ、こう答えた。「本人次第だ」。

何百万人の移動の姿が一気に変わった

アメリカの航空各社は急きょ方針を転換し、マスクの着用を任意としたが、エールフランスやルフトハンザなど、アメリカに就航するヨーロッパの航空会社にはマスク着用義務を維持しているところもある。

バイデン政権の新型コロナ対応チームで調整官を務めるアシシュ・ジャーは、判事の判断にはがっかりした、自分は今後も機内でのマスク着用を続ける、とツイート。

バイデン政権は19日、アメリカ疾病対策センター(CDC)が公共交通機関でのマスク着用義務の延長が必要だと判断した場合は、この判決を不服として控訴する意向を示した。連邦当局は今月、公共交通機関でのマスク着用義務期限を5月初旬まで延長したばかりだった。

アメリカの日常の大部分では少し前からマスク着用は任意となっていた。空港や公共交通機関では、医療施設と並ぶ重要な例外としてマスク着用義務が維持されていたが、19日にはこれを無効とする判決によって、何百万というアメリカ人の移動と通勤はその姿を一気に変えた。

ラスベガスのハリー・リード国際空港では、乗客と客室乗務員がマスクなしで保安検査場を通過し、にわかに時代遅れとなった「マスク着用!」の注意看板の前を通りすぎていった。ある手荷物カウンターでは、マスクをした係員とマスクなしの係員が隣り合わせで働いていた。

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