会社員と専業主婦、自営業夫婦、共働きディンクス、シングル・フリーランス、4つのケースを想定してみた。
ケース1 会社員&専業主婦
[繰り下げ受給を駆使し増額]
ケース1では会社員の夫と専業主婦の世帯をみる。
卓さん(55)は会社員として新卒で入社。厚生年金に加入し、年収は600万円だ。妻の理恵さん(52)は専業主婦で、基礎年金(国民年金)のみ加入している。
現状で受け取る見込みの年金は、卓さんが「年209万円(月17.4万円)」で、理恵さんが「年78万円(月6.5万円)」。いわば典型的な“昭和の夫婦”像であり、卓さんは65歳で無事、定年退職するつもりでいる。
まず年金を増やす方法で最も有効なのは「繰り下げ受給」だ。受給開始を、本来の65歳より1カ月遅らせるごとに年金は0.7%増え、70歳まで繰り下げると42%増額される。
そこで卓さんが選んだのが、老齢基礎年金の受給開始を70歳に繰り下げる一方、老齢厚生年金は本来の65歳から受給すること。65歳以降、同じ会社に「継続雇用」され70歳まで5年間嘱託社員として働くつもりだが、年収は現役より大幅に落ちて、240万円(月収20万円)とする。
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