コロナ保険、異例の「販売停止」がもたらした波紋 みなし入院急増で保障額を10分の1に切り下げ

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保険スタートアップ企業のjustInCaseが手がけるコロナ保険が異例の販売停止に追い込まれた。既契約者の保障額も10分の1に切り下げるなど、前例のない対応に出たことで波紋が広がっている。

「コロナ助け合い保険」を手がけるjustInCaseの畑加寿也CEO(中央)。写真は2020年1月に開かれた合同記者会見の模様(撮影:風間仁一郎)

ある保険スタートアップ企業が突然、コロナ保険を販売停止にしたことに波紋が広がっている。

話題になっているのは、少額短期保険事業者のjustInCase(ジャストインケース)が2020年5月から手がけている医療保険「コロナ助け合い保険」だ。少額短期保険とは、保険期間が1年で保障額も小さい保険のことで、同社はこの商品の販売を2022年3月末に停止した。

同社は今回、新規販売を停止するだけではない。すでに同保険に加入している既契約者の保障額を10分の1に縮小するという、前例がない「禁じ手」にも踏み切った。オミクロン株の感染拡大などを背景に、2022年1月以降に保険加入者が急増したことで、2~3月の保険金請求が爆発的に増加し、経営面からもこれ以上販売を続けていくことが困難になったことが背景にある。

保険金支払いが2億円を超える

ジャストインケースの畑加寿也CEOは「経営破綻のリスクを回避するためには新規の販売停止と保障額の減額がベストだった」と語る。同社にいったい何が起きたのか。

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