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「DXもCXも“対話"から セメント合弁は必然だった」 小野直樹 三菱マテリアル 社長

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おの・なおき 1957年生まれ。79年三菱鉱業セメント入社。2014年三菱マテリアル常務・セメント事業カンパニープレジデント。副社長・経営戦略本部長などを経て、18年社長就任。21年CEO兼務。(写真:三菱マテリアル)
非鉄金属大手の三菱マテリアルが全社的な改革を同時並行で進めている。DX(デジタル変革)、CX(コーポレート変革)、HRX(人事変革)に、業務効率化を含めた4つの改革だ。今春にはアルミ事業を売却し、セメント事業を合弁化するなど、事業ポートフォリオも積極的に見直している。なぜ改革が必要なのか。小野直樹社長に聞いた。

三菱マテリアルの「年齢」

岩崎弥太郎が1871年に炭鉱事業に進出したのが起源。2021年5月に創業150周年を迎えた。新時代に存在感を示せるか。

──改革を同時に進めています。

原点には2017年に発覚した品質問題がある。グループ5社が長期にわたって品質データを改ざん、不正な製品を出荷していた。

そのとき認識したのがコミュニケーションが絶対的に不足していたということ。これまでは上意下達だった。高度成長期には機能していたかもしれないが、このままでは変わらない。猶予はなかった。

まずコミュニケーションの量を増やした。対話の量が増えなければ、質には転化しない。月1回しか話す機会がなければ、もっと頻繁に話す。コロナ禍で直接対話はできなくても、移動時間が不要になったことを逆手に回数を増やす。

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