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原油相場、ブルの中のベア ウクライナ危機でマーケットが大荒れ

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たかい・ひろゆき 神戸大学経営学部卒業、住友商事入社。英国ロンドンで、貴金属や銅・アルミなどの取引を担当。金融事業本部長、エネルギー本部長を経て、2013年住友商事グローバルリサーチ社長、18年同社ワシントン事務所長。20年7月から欧州エネルギー取引所グループ上席アドバイザーに転じる。(撮影:梅谷秀司)

ウクライナ危機でマーケットが大荒れだ。

2月末の本稿執筆時点で、ロシア関連の株式、投信、通貨などは軒並み暴落、欧米市場も総じてリスク回避モードになっている。ロシアは天然ガス、原油などのエネルギー商品に加えて、ニッケル、アルミニウム、パラジウムなどの産業用金属でも世界のトップ3に入る大生産国だ。前代未聞の軍事侵攻と欧米諸国による経済制裁がロシア産商品のグローバルなサプライチェーンに与える影響は計り知れず、長期化するリスクもはらむ。

混乱する商品市況の中でも最も大きく変動するのが原油価格である。ブレント原油は2020年春に年初の1バレル当たり70ドルから一気に20ドルに急落したが、2年も経たないうちに100ドルを超えている。これほどの短期間に価格が5倍になる相場展開を筆者は見たことがない。まさに原油市場は総強気モードに入ったといえる。

石油の専門家が軒並み先高予想を出す中で数少ない弱気論者が、米シティグループで商品市況分析を長年担当するエド・モース氏である。筆者は商社マン時代に同氏と知り合い、30年を超えて同氏の洞察力の信奉者でもある。同氏は大学で教鞭を執った後、1970年代後半に米国務省でエネルギー政策に関与、その後は長年にわたり民間のシンクタンクや投資銀行に身を置き、原油を中心にエネルギー市場を見てきた業界の大御所だ。08年と14年の原油暴落を的確に予想したことでも知られる。

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