アパレル不況の中でも高成長が続き異彩を放つ、アウトドアブランドのザ・ノース・フェイス。その快進撃を支える強さの秘密に迫る。
ファッション好きな若者たちが集まる東京・原宿。2月中旬の週末、明治通り沿いにあるザ・ノース・フェイス(以下ノース)の店内は多くの買い物客で賑わっていた。
同エリアには本格的な登山・アウトドア衣料を扱う旗艦店「ザ・ノース・フェイス マウンテン」を始め、カジュアル衣料が中心の新業態など複数のノース直営店舗があるが、どの店も客足が途絶えず、ブランドの人気の高さがうかがえる。
ノースは、1960年代にアメリカ・カリフォルニア州で誕生した世界的な本格派のアウトドアブランド。国内ではスポーツ衣料品メーカーのゴールドウインが長く輸入総代理店を務め、1994年に日本で自由にブランドを使用できる商標権を取得。衣料に関しては、国内で正規販売されているものはほぼすべて、同社が日本市場向けに企画・製造したものだ。
その人気たるや凄まじい。冬の定番商品であるダウンジャケットの中心価格帯が4万〜6万円台と決して安くはないが、それでもブランドの売り上げが毎年伸び続けている。安価なファストファッションが世の中にあふれ、中高価格帯の服が売れないアパレル不況時代にあって、極めて稀有な“勝ち組”だ。
ブランドの売上高は700億円規模に
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