調剤薬局・保育・介護の3事業を展開。収益性の高い保育分野で規模拡大へ。
東京都内を中心に調剤薬局や保育園、介護施設を運営するミアヘルサホールディングス(HD)が、思い切ったM&A(合併・買収)に踏み出した。昨年10月に保育施設などを運営するライフサポートを17億8000万円で買収。ライフサポートの2020年12月期の売上高は52億5900万円で、ミアヘルサHDの21年3月期の売上高167億5400万円の約3分の1に相当する。
ミアヘルサHDは、調剤薬局を運営する医薬事業、保育事業、介護事業が3本柱だが、21年3月期の事業別売上高では医薬事業が全体の5割超を占める。ただ、調剤薬局業界を取り巻く環境は年々厳しくなっている。処方箋の単価は、処方される薬の単価と、薬剤師が行うサービスへの対価である調剤報酬の2つに分けられる。薬価は毎年、調剤報酬は2年に一度改定されるが、医療費削減のためどちらも引き下げられる傾向にある。ミアヘルサHDは事業環境の変化に対応し、医薬事業に代わる収益柱を育てる必要がある。
では、保育事業はどうか。保育園には、定員数や保育士の有資格者数など国の設置基準を満たした認可保育園と、そうではない認可外保育園がある。認可外保育園は運営法人が園児の募集などを行う必要があるが、認可保育園は自治体主体で募集し、補助金を受け取ることもできる。ミアヘルサHDは認可保育園が多く、保育事業の収益性は高い。
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